「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」
1967年164×51cm
リトグラフ超大作
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ビュッフェが急逝して、はや2ケ年を迎えようとする。その死がどれ程大きかったか、直後、美術界の動揺は作品価格の急騰という事実にも伺われる。ビュッフェ旋風は、やや落ち着きはしたものの、初期作の希薄さも手伝って、作品需要の波は全地球的な規模となって、こんな小さな町のわが画廊まで押し寄せて参ります。さて、先年(1997年)福岡市美術館にN氏コレクションとして(39作家・1148点)が一括して寄贈されましたが、その中に多数のビュッフェが含まれました。初期油彩15点、版画48点に及びます。N氏蒐集の一部はビュッフェファイヴのお手伝いもございます。今展は、そのN氏コレクション美術館寄贈を顕彰して開催させていただきます。収蔵された版画はすべてシンプルなチーク材による額装仕立。今回はその姿で、ビュッフェファイヴ秘蔵作品をご覧いただこうと存じます。その中で秀逸なのは1967年のリトグラフ超大作ムーラン・ド・ラ・ギャレット(164×51p)(従来は屏風として制作されましたが単作品として10部制作された内の1点)を初公開申し上げます。注目のビュッフェ初期作品展。ぜひ御高覧下さいますよう、お待ちいたしております。
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